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2017年2月

2017年2月25日 (土)

18世紀の古いCASSAPANCAのお手入れ

今日は曇ってて、写真撮影もできないし、以前から「やらなきゃ!」と思ってた古いカッサパンカのお手入れをすることに。

CASSAPANCA=カッサパンカって辞書で引いてみると、『中世、ルネッサンス期の収納箱を兼ねた長椅子』と出てくる。

日本語でなんなんだろう、、、と思ったけど、長椅子チェストってところかなぁ?
イタリアでは、古いお屋敷兼美術館みたいなところに行くと、長い廊下とかによく置かれている。

現在では、ベッドの足元側に置いて、羽毛布団を保管したりして使うのが一般的。

リネンシーツの在庫がかさばって、「もう収納場所がないーっ!」って言ってたら、友人から、「ウチの車庫の奥に古いカッサパンカがあるよ」、と言われ引き取ることに・・・

アンティーク市でもよく見かけるアイテムだけど、戦後のものは背が高く奥行きがあって、バウレと呼ばれる収納箱になり、私のスペースには大きすぎる。
大抵、古いものほど低くて細長い。でも古いものはそんなに見当たらないし、第一、市場では高すぎて手が出ないのです。

友人からは、18世紀のもの(1700年代)と言われてたので、期待していたんだけど・・・

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かなり放置されてた模様です。

これは、はっきり言ってだねー、カッサパンカとして作られたものでは無く、農機具などを入れておく木の箱だったものに、後年に脚が付けられているよ。。。うーん、、、ちょっとがっかり。

古そうなことは確かだけど・・・
気を取り直して、お手入れだっ!


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左の缶入りは蜜蝋、右のは天然由来のオイル。

蜜蝋は、家具などの大きなものだと、後で匂いがきつくて部屋にいられなくなるので、今回は少し色付きのパリエリーノ・オイルを使ってみました。

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長年のほこりを拭って、、

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刷毛で、適量を塗る。

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その後、ボロ布で余計なオイルをふき取り。

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中にも塗って乾かします。

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内側のこのヒンジは、オリジナルみたい。ちょっと嬉しい。

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完成。どんな感じでしょうか?

上の水彩画と、色味が合ってるのは、すぐ気に入ったけど。
でも、見慣れてくると、なんだかこの寡黙な感じがすごくよく見えてきて・・・

装飾が無いから、他の家具の邪魔も全然しない。
黙って、長い風雪を忍んできたような、、、クルミ材の存在感のみ。

閉めるときにする、重たい木板の音にも満足。
上には、古典刺繍の付いたシェードのランプとか置いたら良さそう・・・うーん。

 

内側に茶紙を敷いて、リネンシーツもきれいに収まりました。

 

しかし、こうやって書いてみると、特にBlogに記さなくても良かったような、、、
たわいのないネタでございました。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

2017年2月20日 (月)

アンティークロングチェーン

先日、アンティークのチェーンを5品、NewUpしました。www.tesoroantique.com

今日は、そのロングチェーンについて。

150cm以上もあるロングチェーン、日本では良く「マフチェーン」と呼ばれていますが、イタリアのディーラーの間では、ロニエットや虫眼鏡、時計を下げるチェーンという認識です。
ロニエットとは、携帯用の眼鏡。

確かに絵画の中にも、そういう使い方をよく見ます。

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1826年、英国。

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1841年。

確かに今でも真似できる使い方。
老眼鏡をおもむろにバックから取り出すより、優雅。

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1820年。

これは、懐中時計やペンダントを吊り下げた例。

チェーンも、首から下げるというよりも、後ろは少し下がるぐらいに、肩にゆったりと掛けて、オブジェ部分は、ベルトやサッシュに差し込んだのでした。

また、ベルトに通したりもしてたようで、これも確かに首からつるすよりも肩が凝りません。(笑)

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1822年。これもロニエット。ベルトに挟んで。

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17世紀。羽根の扇をかけています。

また、ブローチペンダントを引っかけたのを、服にブローチとして留めてしまうのも、今でもできそうです。
紛失防止にもなります。*^^*

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ルネッサンス期の凝ったチェーンです。

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ブローチピンの付いていないペンダントを、このようにして。

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胸元にそっと挟むのも、なかなか憎い演出。

でも、アンティークのチェーンは、現行のものに比べて軽いです。

ネックレスはしたいけどすぐ肩が凝ってしまう方にも、工夫次第で、お洒落に楽に着けこなせます。
また、現在のお洋服とも、難なく合わせられます。
19世紀のものはハンドメイドですので、金属を何度も叩いて、、、という作業を繰り返すため、金属が締まって強いです。
安心して使えます。

長い年月を経て、まろやかさも増したチェーン、アンティークジュエリー好きとしては、1本は手元に欲しいアイテムですね。

2017年2月14日 (火)

Blue Willowと東洋趣味と英国風インテリア

今回、初めてBlue Willowという陶磁器を仕入しました。

いつもは、一人で行く遠方の骨董市。
今回は、ジュエリーでコラボしているローマの友人と一緒に行ったのですが、その彼女が、「このお皿、いいわよ。」と勧めてくれたのが、このBlue Willow=青い柳。

実は東洋趣味のお皿って、少し前から気になってたのです。

古そうな中国の絵皿も売っているのだけど、すごく高いし良く知らないしで、手が出なかったのですが・・・

なぜ気になっていたかというと、インテリアの写真でよく見るから。

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8角形ってところも魅力。

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夢の中のような、空気感。

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幻想的な構図。

ピンボケしてるわけじゃなく、こんな風に水彩画のようにふわぁ~と滲んでて、しかも描線はくっきりしている。

魅力的。新しい分野、新発見です♪

 

おかげで、このところこの陶器のリサーチで夜更かし気味。笑。

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《参考写真》 すごいコレクションですね。

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《参考写真》 クラシックな家具とも似合うし・・・

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《参考写真》 シャビーなインテリアにも、意外と合う。

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《参考写真》 すっきりとモダンにも。

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《参考写真》 玄人シックなデコールにも。

友人にも、清楚な英国風の白い家具に合わせている人がいる。
甘さの中に、オリエンタルな異国情緒が加味されると、インテリアに深みが出るそうな、、、うーん、確かに。
また、薔薇やラナンキュラスなどのピンク系のお花と良く合うんです。
白・青・ピンクの色の対比が、美しい。

さてさて、上記の参考写真。
ところがよく見ると、滲んだ効果のものが見当たらない。

はて???ディーラーさんは、これが古いものの特徴って言ってたんだけど。
私も、そこが気に入って購入したんだけど・・・???

 

奥深いな。。。溜息。

こうしてまた、新しく気になるアンティークが増えていくのでした。*^^*

 




2017年2月 7日 (火)

ナポレオン博物館のローマンマイクロモザイク展

昨年の12月末まで、ローマのナポレオン博物館(Museo Napoleonico)にて開かれていた、
「18世紀から19世紀のローマンマイクロモザイク展」。

テヴェレ川沿いにあるナポレオン博物館は、すぐ近くにジュエリー専用の箱を売っているお店があるので、その購入ついでによく立ち寄るところ。

なんたって、入場無料なんですよ!
この日も、午後のお店の開店時間(イタリアの商店にはお昼休みがあります)より少し早く着いたので、ここで時間潰しの予定でした。

いつもの通り、無料なのに入場券をもらって中に入ります。



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右の通りをまっすぐ行くと、ナボーナ広場。

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向かい側はテヴェレ川。

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最初のお部屋。

最初のお部屋では、18世紀末から19世紀初頭の素晴らしいジュエリーやカメオやミニアチュールブローチ、磁器などを堪能。ジョセフィーヌ妃と家族の肖像画もあります。

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ナポレオンファミリーの肖像画や調度品。

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嬉しいことに、ドレスも見れます。意外にサイズが小さいのにはびっくり。

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ナポレオン家の紋章である蜂が、金糸刺繍されたマント。

さて、奥まで行くと、「あら、特別展?」

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「Minute VISIONI」

イタリアのSAVELLIという方のローマンマイクロモザイクのプライベートコレクションの展示会でした。偶然のラッキー!

モザイクは、お店でも扱っているし個人的にも好きだし、お客様にもお好きな方がいらっしゃるし、、、嬉しいな~。

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初めは絵画と思いましたが、、、よくよく見るとモザイクです。

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こちらはテーブルの天板に使われたもの。

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数々の小物も、、、、

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絵画のような作品も、、、

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イタリアの民衆の日常生活を映したものも。。。

見ごたえのある展示会で、写真もいっぱい撮りましたが、ご興味のある方は、詳しくはFaceBookでご覧ください。(写真のUpが容易なので・・・

博物館はこじんまりとしたものですが、この時代がお好きな方には近くに行かれましたら、お勧めします。

ちなみにすぐ後ろにも、無料の私設博物館があります。
こちらでも、以前「バチカン所有のマイクロモザイク展」を拝見したことがありますが、これもまたさすがに法王様のお宝で、凄かったです。

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Mario Praz 博物館

お屋敷の中で、またそれはそれで興味深い。こちらはガイド付きの予約制ツアーです。少し前に行って予約して入ります。ローマでお時間のある時にお勧めです。

ナポレオン博物館:www.museonapoleonico.it
私のFaceBook:https://www.facebook.com/AntiquesTesoro/

2017年2月 4日 (土)

FaceBookを、始めました!

FaceBookのニューページ、「Antiques  Tesoroテゾーロ」のご案内です。

Blogでは、ストーリーのあることをお伝えし、FaceBookでは、NewUpの商品のこぼれ話やお客様の声など、タイムリーな話題をタイムリーにお届けしたいと思います。

また、参考になりそうな写真や気に入ってるサイトの動画などもご紹介し、いつも楽しんでいただけるよう、、、頑張る所存です!

とりあえず、数件をUp致しました。
https://www.facebook.com/AntiquesTesoro/
もしくは、Antiques  Tesoroで検索してください。

「フォローする」を押していただけますと、お客様のお名前は、私にも誰にも通知・表示されることなく、新しい更新のお知らせが届くと思います。

今のところ、メッセージは非公開のみですが、何かご意見・ご感想等ありましたらお寄せ頂けますと嬉しいです♪

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FaceBookに選んだ写真、レモンを持つ古の貴婦人。

このレモンってところが、イタリアからの発信にふさわしいじゃないかってことで。*^^*
 
イタリアのレモンの木って、日本の柿の木と似ている。
ローマ以南だと、どこのお庭にも大抵ある。日本の田舎に行くと、どこのおうちの庭にも、昔からあるように・・・

花が咲く季節とかは決まっているんだろうけど、実は一年中付けている。大きな木になると、本当に鈴なり。でも、スーパーで買うと決して安くないんですよ。林檎とかの方が安いもの。

実は、自宅にも鉢植えのレモンあり♪

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ただ今の実は、2個。お庭は無いので、鉢植えです。

下に植えたビオラも、やっとここ一週間で花を付けてくれました。
ここのところの寒波で全然咲かなかったので、もしかしてヨモギかも?と疑いましたが。*^^*

春が待ち遠しい、この頃です。

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